囲碁の本

過去の名著・名作を文庫として残そうと、MYCOM囲碁文庫が企画された。
二十五世本因坊の「ひと目の手筋」「ひと目の詰碁」に続く囲碁文庫第3弾は、
1988年昭文社から「加藤上達シリーズ」（6巻）として刊行された文庫本の復刻
版。第1巻「力の定石」と第2巻「力の序盤」を一冊にまとめ、「パワーアップ
定石・序盤」として刊行する。序盤の進行は、1局の碁の骨格を作る大事な、
そして何よりも感性を必要とされるところ。加藤九段の実戦から題材をとり、問
題形式で出題。問題を解くことで自然な石の運びも身につく。以下9月に第4弾
「中盤・終盤」、第5弾「置碁・構想」と続く。上級者から有段者まで幅広いフ
ァンに対応している。シリーズ3冊を読めばオールラウンドにパワーアップできる。

第1部では、実戦に起こりやすい変化を取り上げ、応用力を養っていただくよう構成しました。定石は手筋の宝庫でもありますから、定石を勉強しながら、筋の良い碁に変身していってください。第2部では、序盤の「楽しむ部分」を拡大しました。

加藤 正夫
昭和22年、福岡県生まれ。34年、故木谷実九段に入門。39年、入段。42年、四段で第23期本因坊リーグに参加。51年碁聖戦で大竹英雄名人を破り初タイトルを獲得。同年14期十段位を奪取(54年まで4連覇)、翌年第32期本因坊を獲得(3連覇)。54年度は本因坊、十段、天元、王座、鶴聖の五冠に輝く。62年十段、碁聖を奪取、名人、王座を防衛、四冠となる。平成5年王座獲得(通算11期)。9年十段獲得(通算7期)。14年第57期本因坊戦で23期ぶりに本因坊に返り咲く。日本棋院副理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)